近年、湿度の差のみならず、気温の差、つまり“寒暖差”が肌荒れの大きな要因の1つになっているともいわれています。“寒暖差”のダメージからお肌を守るにはどんな対策があるのでしょうか?様々な美容メディアのベストコスメ審査員も務め、心地よいライフスタイルで健康的な美肌を作るためのアドバイスに定評のある美容家 岡本静香さんが実践している寒暖差スキンケアテクニックを伺いました。
<監修者プロフィール>
湿度のみならず寒暖差も意識。気候が肌も身体も左右します
自宅では空気清浄もできる加湿器を使用し、冬は湿度70%に設定しています。
湿度だけでなく、急激な気温差でも、肌のカスパーゼ14という成分が減少してしまい、肌のキメが乱れ、肌自体の持つ天然保湿成分の産生も妨げられてしまうので、気温も意識しています。肌の状態も体調も気候に大きく左右されるので、その日の気候は強く意識します。
湿度も温度もガクンと下がるお風呂上りは、タオルドライの“前に”全身オイル保湿
お風呂から出た後は急速に肌が乾燥し、冷えてしまうので、時間を置いてしまうとリカバーのためにたくさん保湿をしなくてはならなくなります。
気温の低い洗面所で過ごすと寒暖差の肌ダメージが大きくなってしまうので、かかとなどの細部は温かい部屋で寝る前などに塗るのもおすすめ。
温めながらのスキンケアで寒暖差からガード
洗面所でスキンケアに取り掛かる際、まずスチーマーで温かいスチームを当てます。
保湿だけではなく温めながら、がポイント。スチームをあてながら、導入美容液、化粧水まで塗ります。スチーマーがなくても、ホットタオルを使うのでもいいでしょう。
お風呂上りの洗面所は、お風呂の中と寒暖差が出てしまうので、極端な寒暖差で肌にストレスをかけないよう、洗面所にヒーターを置いています。もしくは、スキンケアを洗面所でなく温かい部屋で行うようにするのでもいいと思います。
肌自らの機能を健やかに整えてくれるアイテムを投入
冬は、化粧水などの水分系のケアが5に対し、美容液やクリームなどの油分系のケアを5、のような感覚で、油分に偏りすぎず水分系の保湿もたっぷりとするよう心がけましょう。
寒暖差が大きい秋冬は、自ら天然保湿成分を産生してくれる成分が減ってしまい、そのせいで保湿剤などがうまく浸透しづらくなり、余計に乾燥が進んでしまうという悪循環に陥ります。幸い、肌自らの機能を健やかに整えてくれる美容アイテムが増えてきています。近年ですと、美肌菌や肌の角層を整えたり、肌自体が作り出す天然の保湿成分を作りやすくしてくれる機能などに注目しています。
寒暖差対策としておすすめなのが、乾燥ダメージに対応する美容液。
通常使用している化粧水・乳液・クリームのケアの前に、d プログラムの「カンダンバリアエッセンス」を使用し、スキンケアの土台作りをします。「d プログラム カンダンバリアエッセンス」は、愛用している化粧水・乳液を変える必要がなく、化粧水・乳液がよりなじみやすい状態に整えてくれ、かつ、敏感肌の方でも使用しやすいシリーズなので、多くの人におすすめできます。
特に肌ダメージが気になるときのケアは?
・乾燥による小じわを目立たなくするために…
・マスクニキビやマスク肌荒れ対策は…
マスクは、しっかりとメイクしなくてはならない日はファンデーションの色がついてしまうので紙マスクですが、極力、麻、シルク、上質なコットンのものを着けるようにしています。特にシルクは天然の保湿成分が肌をきれにしてくれる効果も期待できるのでおすすめです。
マスク必須の今年の冬は、マスクによる寒暖差の対策も必要です。マスクを着けている時はマスク内の温度・湿度が高くなっていますが、外すと急激に湿度も温度も下がります。秋・冬の季節は外気の気温・湿度が低いことから、この差がより顕著になるので要注意です。
カンダンバリアエッセンスを塗ったあとに化粧水、乳液、クリームや日焼け止めを塗った後、ルースパウダーつけるのも良いですね。
色の薄い(または透明感のある)ルースパウダーなどマスクにつきにくいパウダーを最後に乗せることで、ベースメイクの色落ちを防ぎやすくなりますし、スキンケアの潤いを閉じ込めることもできると思います。
マスクニキビができたときには、洗顔を控えたりせずむしろ清潔にして、通常よりたっぷり保湿を。食生活の乱れが原因であることも多いので、まずは食生活を見直しましょう。夜の7時や8時と、早い時間に思い切って就寝してしまい、
ご自身の体が求めているだけたっぷり睡眠を取るのもおすすめです。
寝るときの寒暖差対策は?
寝る前には、お風呂に入っているときなど、部屋に不在のときに暖房をつけておいて、部屋に戻ったら消します。寝具も、電気毛布をベッドに入る前につけておいてあたためておいて、あたたかい素材のパジャマにボリュームのある羽毛布団という保温性の高い環境を作って眠りにつくようにしています。電気毛布を朝までつけっぱなしにしてしまうのは、身体も脱水し、お肌も乾燥してしまうので避けましょう。
日常生活で寒暖差を作らないためのテクニック
また、シルク製の足の甲までの長さの5本指ソックスを、タイツを履く前に履いています。シルクは保温性・保湿性に優れ、またかさばらないことからタイツの下に1枚履いているのが外からわかりません。ベージュのソックスを黒タイツの下に履きます。指1本1本を覆うことで、足元から気化熱が奪われて冷えてしまうのを防ぐことができます。この対策で足の冷えがだいぶ解消しました。
首やデコルテを冷やさないことで、顔にめぐっていく血液やリンパを冷やさないので、顔の肌のくすみや顔のむくみを防ぐことにつながると思います。
寒暖差対策になる飲み物・食べ物
身体を温めるためにショウガを何にでも毎食入れるようにしています。お味噌汁の具としていれたり、野菜炒めにざく切りにして入れたり、たっぷり摂れるようにしています。