霞会館記念学習院ミュージアム
リニューアルオープン記念展
学習院コレクション
「華族文化 美の玉手箱」
芸術と伝統文化のパトロネージュ
昭和50(1975)年、学習院大学内に開館した「学習院大学史料館」は、令和7(2025)年春、「霞会館記念学習院ミュージアム」としてリニューアルオープンいたします。
これを記念して、特別展「学習院コレクション 華族文化美の玉手箱 ―芸術と伝統文化のパトロネージュ」を開催いたします。
ローブ・モンタント(上皇后陛下所用) 絹 平成時代
上皇后陛下より学習院へ下賜
展示期間:2025年3月14日〜3月22日
展覧会概要
古来より、芸術の創作と発展には王侯貴族らをはじめ、それぞれの時代に活躍をした人々が重要な役割を担ってきました。豊富な知識と高い美意識を持った彼らは、優れた芸術作品を収集し、才気溢れる芸術家を見出して、その能力が発揮できるよう惜しみなく援助しました。現在世界有数といわれる各国の博物館コレクションは、こうした人々の芸術への関心と愛好により築かれたものが数多く含まれています。芸術の発展は、彼らによる芸術作品の保護と、芸術家への支援「パトロネージュ」なしには語れません。
わが国もまた、天皇家をはじめとする多くの「パトロン」により、独自の文化や芸術が育まれ、これまで連綿と受け継がれてきました。彼らは伝統儀礼を重んじつつ、日常生活においては歌や文学、書画といった芸術を好み、優れた芸術作品の誕生に大いに貢献しました。わが国の芸術、伝統文化も天皇家をはじめ、国家を支えた人々などのパトロネージュにより発展を遂げてきたのです。
当館には、天皇家、皇族、華族の学び舎であった学習院ゆかりの史・資料、美術作品など約25万点が収蔵されています。本展ではそのコレクションの中から、芸術と伝統文化のパトロネージュをテーマに6つのコーナーを設け、絵画、工芸品、古文書、文学資料など約100件を展覧いたします。
Bonbonnière ボンボニエール
ボンボニエールとは、皇室の御慶事に際して下賜される菓子器。西欧諸国では結婚や子供の誕生の際に容器入りの菓子(Bonbonnière)を配る慣習があり、それが明治中期、日本の皇室にもたらされました。皇室初のボンボニエールは明治22(1892)年の大日本帝国憲法発布式でプティ・フール入れとして下賜されています。その後、華やかな意匠が施された手のひらサイズの銀製容器に金平糖が入れられ、御結婚や御即位などの慶事の際、また海外賓客への贈り物となりました。
ボンボニエールの製作は、明治維新で職を失った刀剣職などの伝統工芸技術を継承・保護し、海外へ宣伝する役割も果たしています。皇室ではこの慣習を現在も継続しており、海外ではボンボニエールは日本皇室特有の工芸品として認識されているようです。

八稜鏡形鳳凰文ボンボニエール(大正大礼 東京宮中饗宴)
銀製 大正4(1915)年12月8日下賜
学習院大学に新たな大学博物館「霞会館記念学習院ミュージアム」が誕生!
学習院は華族子女の教育機関として、明治10(1877)年に開校しました。以来150年にわたり、皇族・華族の学びの場として、また国内外で活躍する多くの人材を輩出したことでも知られています。昭和24(1949)年には学習院大学が開学。その附置研究施設として昭和50(1975)年に設立されたのが、学習院大学史料館です。
学習院大学史料館は開館以来、史・資料の収集・保存、調査・研究、展示・公開を行い、数多くの展覧会も開催してまいりました。コレクションは古文書、絵画、工芸など25万点を超え、なかでも皇族・華族ゆかりの品々は、我が国の歴史と伝統文化を語るうえで欠かせない、貴重な史・資料、美術品群といえるでしょう。そして令和7(2025)年春、学習院大学史料館は装いも新たに「霞会館記念学習院ミュージアム」として歩みはじめます。
 
リニューアルオープンのリリース詳細につきましては、下記をご覧ください。
【2025年3月、学習院大学に新たな大学博物館「霞会館記念学習院ミュージアム」が誕生 !】
https://www.artpr.jp/gakushuin-museum/renewalopen2025
開催概要
展覧会名 | 学習院コレクション 華族文化 美の玉手箱 芸術と伝統文化のパトロネージュ |
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会期 | 2025年3月14日(金)〜 2025年5月17日(土) |
会場 | 霞会館記念学習院ミュージアム |
住所 | 〒171-8588 東京都豊島区目白1-5-1 学習院大学目白キャンパス内 Google Map |
時間 | 10:00〜17:00 (最終入館時間 16:30) |
休館日 | 日曜日, 祝日,4月14日[月] (ただし3月20日[木・祝]・ 4月13日[日]・ 4月27日[日]は開館) |
観覧料 | 無料 |
TEL | 03-5992-1173 |
主催 | 霞会館記念学習院ミュージアム |
協賛 | 一般社団法人 霞会館 |
協力 | 株式会社世界文化社、 株式会社キュレイターズ |
作品紹介
Renewal Open
新たな大学博物館「霞会館記念学習院ミュージアム」が誕生しました。
学習院大学史料館は昭和50(1975)年の開館以来、史・資料の収集・保存、調査・研究、展示・公開を行い、数多くの展覧会も開催してきました。
このたび当館は令和7(2025)年春、装いも新たに「霞会館記念学習院ミュージアム」として歩みはじめます。
新ミュージアムの建物は、前川國男設計の旧大学図書館を博物館施設としてリノベーションしたものです。外装は、前川建築に特徴的な美しいコンクリート壁を甦らせました。
一方で内部は、機能的な博物館として生まれ変わります。1階には企画展などを開催する「特別展示室」と、学習院の歴史を紹介する「常設展示室」を設置。2階には博物館学芸員を養成する学芸員課程の学生が使用する実習室、展示室なども備えています。
公式サイト:
https://www.gakushuin.ac.jp/univ/ua/
X(旧Twitter):
https://x.com/g_shiryokan